2007年05月13日

大阪&京都の旅(二日目)その1

京都駅

朝、7時に起床。
ホテルを早々にチェックアウトして、近くのベローチェでコーヒーとジャムパンの朝食を済ませ、東海道本線で京都へ。
さっそく駅前の案内所でバスの一日乗車券を買う。バスは一回220円で、一日乗車券は500円なので、3回乗れば元が取れる計算。バス路線図もくれるので便利。

それにしても~、やっぱこの京都駅の建物って違和感あるよなぁ。汗

まずバスで京都市街をひたすら北上。上賀茂を通り過ぎて、大文字焼きの「舟形」山のふもとまで。ここまで来ると京都も一気に郊外ムード。ここに、昔親に連れられて来た「正伝寺」という寺がある。

昔、うちの両親が京都の庭めぐりを趣味としていたおかげで、いわゆる「名庭」はひととおり見ている。最も子どもの頃だったんでほとんど忘れちゃっているのだが、竜安寺の石庭とこの正伝寺のイメージは強烈に残っている。

竜安寺のほうは日本の石庭の代名詞みたいになってるし、嵐山も近いのでたぶん観光客で賑わっていると思うけど、正伝寺は京都の北はずれにあるし、それほど混まないだろう……とは思ってたけど、ホントに人いなかったな~。

正伝寺入口
入口からしばらく山道を上がる。境内をゴルフコースの通路が横切っていると聞いてたので少し心配だったが、参道の下をくぐる立体交差の構造になっているので、カートでも通らない限りあまり目立たない。もっとも耳を澄ますと球を打つ音とかたまに聞こえたりはするけれど……タラ~


庫裏へと続く石段
庫裏へと続く石段。秋は紅葉でかなりきれいらしい。


本堂入口
本堂への入口にかかる銅鑼。これを二回打って、ノートに記帳していると、しばらくしてお寺の人がやってくる。拝観料を納めて、中に入ると、いきなりお庭、だった。


庭
中に入った第一印象は、「うわ、小っちゃっ」。
わたしの脳内には子どもの頃の身体感覚がしっかり刻まれていたらしい。


ン十年昔に一度だけ来た場所が、「前来た時より小さく感じる」というのは、つまり、以前の記憶がしっかりと保存されてたということで、この空間に「以前の記憶」を投影してみると逆にその頃の自分のサイズが実感できるということだよね……

伏見城で自刃した武将たちの血が染み付いている「血天井」も、子どもの頃ははるか遠くに見えたけれど(そしてすごく怖かったものだけど)、今となってはごく近く見える。
そのわりにはあの時の「怖さ」は感じない(気持ちのいいもんじゃないけど)。それだけ人間がすれて神経図太くなったってことかな~。ううむ。

本当はここでお抹茶でも頂きながら一服、といきたいところだったが、お寺の人もどこかに行ってしまって本堂には誰もいない。ま、この空間をしばし貸切状態というのは最高の贅沢だしな、と、大阪のコンビニで買ったミネラルウォーターを飲みながら、ぼーっとお庭を眺める。ツツジの刈り込みの緑と白砂の取り合わせもすがすがしいし、どこからともなく聞こえてくるウグイスの声も耳に心地よい……たまーにゴルフの打球音が混じるのはご愛嬌、ということで(爆)。

庭
 
正伝寺からまたバスに乗り、上賀茂神社へ。ちょうど15日から始まる葵祭りの準備が始まっていた。鹿島神宮に行ったときも「やぶさめ」の前日だったし、どうもここんとこ祭りが微妙にかすっている。でもまあ祭りとバッティングしたら建物を見る余裕なんてないわけだし、ちょうどよかったのかも。

上賀茂神社 社家の町並

上賀茂神社から門前の社家の町並みをぶらぶら歩く。なかなかいい雰囲気。流れのせせらぎ音に癒される。

数分歩くともうひとつのお社、大田神社に出た。ここの祭神は天鈿女命。こじんまりとしたいいお社である。

が、神社の雰囲気に似合わぬ人だかり……なんだろうとのぞいて見ると、そこには息を呑む情景が……

大阪&京都の旅(二日目)その1 大阪&京都の旅(二日目)その1 大阪&京都の旅(二日目)その1

鳥居の脇が湿地になっていて、そこにびっしりと咲き誇るカキツバタ。「大田ノ沢のカキツバタ群落」として、天然記念物にもなってる有名なものらしい。
いや、あるのは知ってたし、そろそろ開花の季節だろうとは思ってたんだけど、ここまで見事にどんぴしゃ満開だとは思ってなかったのでびっくり。

大阪&京都の旅(二日目)その1 大阪&京都の旅(二日目)その1 大阪&京都の旅(二日目)その1

いまいちアヤメとカキツバタの区別がついてないわたしだが、いわゆる花菖蒲なんかに比べれば小さい花だというのはわかる。でもそこがまた清楚で、葉の緑との色の取り合わせがいい。そしてそれが一面にびっしり咲いているとなると……ひとつひとつの花の輪郭がぼうっと霞んで、なにやら幻想的な雰囲気さえただよっているのだ。しばし見とれてしまった。

大阪&京都の旅(二日目)その1 大阪&京都の旅(二日目)その1
 
あまりにきれいなので壁紙作っちゃいました。よろしかったら使って下さい。
壁紙1 壁紙2 壁紙3

大田神社から上賀茂神社までぶらぶらと戻る。社家の中には料理屋さんがあったり、名物の「すぐき漬」の店があったり。

いせき「いせき」という匂い袋の店に入ってみた。井戸の蓋の上にさりげなく置かれている椿、よくよく見るとこれも匂い袋。ここで思わず暴走しかける物欲を引き締め、何も買わずに(くっ、苦しい~)外に出る。
 

おなかが空いてきたので、上賀茂神社門前の茶屋でランチ。いちばん安い月見そばを頼む。頼んじゃってから、あ、せっかくだから「にしんそば」とかにしときゃよかったーと思った。貧乏性だな~。

運ばれてきたそばを一口。「ん、美味しいじゃん」
いや、実は門前とはいえ駐車場やらバス停やらがある一角のお店で、たいして期待はしてなかった。先日の鹿島神宮で食べたざるそばだってそこそこだし。でも、ここのおつゆの味加減、なかなかのものだ。
この感覚って、昔ドイツを旅行した後スイスに入って、ジュネーブで初めてフランス文化圏の朝食を食べたときに「おっ」と思った感覚に似ている。
なんていうか、グルメ文化の底力を感じる、って言うか……さすが京都(笑)。

さて、腹ごしらえも済んだし、次いこうか次。(その2に続く)

タグ :京都旅行

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Posted by 唯ねーねー at 12:10│Comments(0)旅に出る
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