2014年03月14日

父子デュオ

父子デュオ

今日はひさしぶりにクラシック音楽のコンサートに行ってきました。
昔から大好きなピアニスト、ウラディーミル・アシュケナージとその息子さんのヴォフカによるピアノ・デュオ・リサイタル。

演奏曲目は、

シューベルト: ハンガリー風ディヴェルティメント op.54 D.818

ブラームス: ハイドンの主題による変奏曲 op.56b

ストラヴィンスキー: 春の祭典

ボロディン: だったん人の踊り

シューベルトは初めて聞く曲。それ以降はオーケストラではおなじみの曲で、どんな風に料理されて出てくるか楽しみなプログラムでした。
後半2曲はチラシと演奏順が逆でしたが、これはパパ・アシュケナージの体調など考えての配慮かな? 「春の祭典」は体力使うものねぇ。

「春の祭典」で終わるのもドラマチックでよかったかもしれないけど、わたし的にはボロディンの「だったん人」好きなので(以前目覚ましアラームに使ってた)、これはこれでよかったです。

パパ・アシュケナージとの出会いはン十年前。
昔むかしピアノを習っていた頃、父親がアシュケナージのピアノリサイタルに連れてってくれました。
最初の一音でノックアウト(笑)。

同じピアノなのにどうしてあんな音が出せるんだろう、と、ものすごーく不思議でした。
柔らかくて透明で、コロコロと転がる露の玉のような音。
だからベートーヴェンのようなかっちりしたものよりは、モーツァルト、ショパン、ラフマニノフといった曲の演奏が好きでした。

最近は指揮者としての活動がメインとなり、生演奏を聴く機会はもうないのかな……と思っていたら、思いもかけずピアノ・デュオというかたちで復活。それは聴きに行かなくちゃ、と思った次第。

コンサートホールに入場。わたしの席は2階の左側(これでもS席)。見下ろすと舞台には向かい合わせに置かれた2台のピアノ。
考えてみたらピアノ・デュオという形式の演奏を生で聴くのは初めてかも。
手前のピアノに座ったのはパパ・アシュケナージで、向こう側のピアノに座ったのが息子ヴォフカ。
わたしの席からはパパ・アシュケナージの後ろ姿を拝見することになったのですが、そのかわり時々ピアノを弾く手元が見えた。

演奏はどれも満足でした。ヴォフカの演奏は初めて聴くけど、高音部の透明感とかはパパに似てるな、とか、ソロパートのフレージングはさすがパパだなとか(笑)。

「春の祭典」はさすがの迫力。あの壮大なオーケストレーションをピアノ2台で表現してしまうなんてすごいなぁ、と思ったり。
「だったん人」のあのメロディを聴いたときはなんかウルウルきました。やっぱ名曲だ、と思う。



パパ・アシュケナージはなんか動作のいちいちがカワイイ。最初のシューベルトで、終わった途端に「終わったー」とでもいうようにひょいと両手をあげたり、演奏の時は真剣だけど、終わるとなんか楽しそうだったり、説明は難しいけど見ていて微笑ましい場面続出。
昔は繊細でちょっと神経質なイメージが強かったけど、最近はすっかりお茶目なおじいちゃまになりました(笑)。

そうそう、今回は二重奏のせいか楽譜を見ながらの演奏でしたが、息子さんんはiPad楽譜使用です。父はアナログ、息子はデジタルという対比が面白かったのと、工工四もいずれはアナログデータがダウンロード販売されるようになるのかなぁ、と感慨深いものがありました。


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Posted by 唯ねーねー at 22:34│Comments(0)みるきくよむ
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