大城志津子の響ち
大城志津子
インディペンデントレーベル
発売日:1997-01-01
先日の「新春合同弾き初め会」のあとは、例によってビール・泡盛の飛び交う「新年会」に。
アルコールでお稽古の緊張も解けてきた頃始まるのが恒例の「突撃独唱」。
これは希望者が舞台に上がってみんなの前で独唱するというもので、肝試しというかなんというか……
でも確かに舞台度胸の訓練にはなります。過去わたしも何度か挑戦させていただきました。
この日もわが兄弟子浜岡氏の「述懐節」に始まって、何人かが舞台へ……と言いたいのですが、なんだか最近出る人が少ない。確かに酒飲んでのおしゃべりも楽しいけどさ、こういう機会ってそうないんだから……
というわたしもこの日は当初出るつもりなし(実は今一生懸命稽古している曲があって、それが仕上がったら出ようというひそかな野望はあったんですが)。
ところが、師匠のそのまた師匠である仲宗根忠治先生のところにご挨拶に行ったら、
「せっかく来たんだからなんか弾きなさい」とのお言葉をいただいてしまいました。あきさみよっ。
いや、そこまで言われたら出ないわけには行かないでしょうが……
というわけで昨年「居酒屋独唱」までやっちゃって鍛えた(爆)、「仲風節」を披露。
呑んでるから息は続かないし、一箇所指使いを思いっきり間違え「あっやべっ」と冷や汗かきましたが、歌は止めずになんとかごまかしました。
修羅場をくぐってくると、確実にこういう対処法だけは身につくな(笑)。
後でとある人に「なんか大城志津子の唄い方に似てるよ」と言われたので早速CDを購入、聴いてみました。
うーん、声質は似てないと思うけど、その人曰く「声の押し引き加減がなんだか似てる」そうな。
昔クラシックの声楽を少し勉強したので、時に声を張り、時にささやくように、と独唱曲をちょっとドラマチックに歌いたくなる衝動に駆られることがあって、このときもお酒入ってるのでついそれをやってしまったんですが……
(もちろんシラフで古典やる時は、もうちょっと端正にうたうよう心がけてます)
このアルバムは自宅や大城さんがホームグラウンドとしている民謡酒場「ハンタ原」で録音されたもので、時々音が割れたりするけれど、まるで民謡酒場で聴いてるような臨場感があってすごくいい感じ。「朝花」や「チュッキャリ節」のような奄美系の歌もあるし、一番いいなぁと思ったのは「浅地紺地」。これは工工四入手してうたってみたい……
三線にはまだまだわたしの知らない世界がいっぱいあるんだなぁ、と感じました。
っていうか行ってみたいぞ「ハンタ原」。誰か連れてって!
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