のぼうの城
昨日会社帰りに
「のぼうの城」を見てきました。
公開初日に見に行った映画は
「新少林寺」に続いて2本目。やっぱり前売り券買ってある以上、都合の付くうちに見ておかないと用事ができて先延ばしになってしまいそうなので……
いや面白かったですよ。爆笑というほどではないけど、くすりと笑えるというか頬が緩む場面もあるし、セットが大掛かりで独自の世界ができてたし、登場人物のキャラもそれぞれ立ってたし。
2時間半という長さなのにあっという間に終ってしまった感じだし、最後のエンドロールでなんかほのぼの明るい気分になってしまうしで、多少アラはあるかもしれないけど、いい映画だと思いますよ。わたしとしてはおすすめ。
まだ公開されたばっかりなので、あまりネタバレな話はできませんが、馬を駆って疾走する佐藤浩市(正木丹波)はとにかくカッコイイ。
冒頭の市村正親(豊臣秀吉)も、「やっぱこの人いい役者やな~」と感心しました。榮倉奈々(甲斐姫)は勇ましくて可愛く、ぐっさん(柴崎和泉)も成宮君(酒巻靭負)もなかなかがんばってました。 上地雄輔(石田光成)もおバカタレントのイメージ払拭、かつ根本的なところで愚直な光成のキャラがよく出てた。酒巻靭負は小説ではもうちょっと活躍してたんだが、見せ場が削られちゃったのは惜しかった。柴崎和泉も奥方とのエピソードがカットされちゃったのが惜しい。
で、もちろん萬斎さん(成田長親)はスゴイ。
あの揺れる小船の上で踊っちゃうバランス感覚は凄すぎる。
他の皆さんのせりふが若干聞き取りにくかったのに対し、萬斎さんのせりふだけはぜんぶきっちり聞き取れる。「武士のくせに馬にもちゃんと乗れない不器用者」という設定なのに何気ない動作がぴたりと決まってしまう(笑)。
(特にこれから見に行く人、最後の石田光成との対面シーンで座を移る動作は注目。あの身体のさばき方は素人にはなかなかできるもんじゃありません)
伝統芸能の底力ここにあり、という感じでした。
スケールはかなり小さいけど「レッドクリフ」を連想する部分もありました。そういえばこの作品のキャラクター設定、原作者が「三国志」を下敷きにしたんじゃないかという気がしますよね。正木丹波が関羽で柴崎和泉が張飛、酒巻靭負が孔明でのぼう様は劉備。そう思ってたら映画でも「思い切りスケールダウンした長坂橋」みたいなシーン~橋じゃなくて田んぼのあぜ道だけど~が出てきたので笑っちゃいました。
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